日本橋総合コンサルタント会社では、皆様方の会社の経営改善、業務改善、生産性向上のためのお手伝いをしておりますが、お客様の経営課題の中で「品質」に係る問題が多く認められます。製造業を含む様々な産業で生産される商品・サービスには、必ずそれらを使用するエンドユーザー(御客様)が存在します。即ち「品質の良し悪さ」とは、「お客様の期待に応え、お客様の要望を満足させることが出来ているか否か」と言い換えることが出来ます。本ページでは「品質とは何か」、「品質管理」のやり方について簡単にご説明させて頂き、その後当社の「5ゲン主義に」に基づく実用的な「ものづくり品質管理研修プログラム」をご紹介させて頂きます。
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品質及び品質管理とは
品質管理研修プログラムをご紹介する前に、そもそも「品質」とは何か、何故「品質管理」を行わなければならないのかと思われる方々が多いのではないかと思われますので、簡単に以下にご説明させて頂きます。
(1)品質(Quality)とは何か
まず最初に品質の意味及び定義を下記に示しておきます。
1)品質とは
・お客様の「期待」である。
(品物の品質:その使用目的に果たすために備えなければならない性質)
・「お客様の期待に応え、お客様の要望を満足させることのできるもの」
➁JIS(日本工業規格)における品質の定義( JIS Z8101) :
「品質とは品物又はサービスが,使用目的を満たしているかどうかを決定するための評価の対象となる固有の性質・性能の全体を言う」.
2)品質の良し悪しとは
製造業を含む様々な産業で生産される商品・サービスには、必ずそれらを使用するエンドユーザー(御客様)が存在します。即ち「品質の良し悪さ」とは、「お客様の期待に応え、お客様の要望を満足させることが出来ているか否か」と言い換えることが出来そうですね。品質の良し悪しを纏めて見ますと、以下の様に言い表すことが出来のでは無いでしょうか。
- 製品・商品を使う人の使い勝手で決まる
- 品質の良し悪しという背景には、品質の「程度」、「度合い」がある
- 自社の製品・商品のレベルが高いからと言って品質が良いと言えない
- お客様に提供する製品・商品及びサービスが、お客様が期待している要望(機能、性能及びサービス等)を満たしているかどうかが、 「品質」の判断基準となっている
(2)ものづくりにおける品質の種類
日本橋総合コンサルタント合同会社では、これまでのコンサルティング経験より「品質」を「企画・設計の品質(狙いの品質)、「製造の品質(出来栄えの品質)、営業の品質(サービスの品質)に大きく分けております。
その理由として品質トラブルの原因は、製造工程における人的ミスや製造設備の不具合だけではなく、根本的に製品・商品の造り難さが原因と言えることが多々あり、これは取りも直さず企画・設計の品質に起因しています。また、客先で品質トラブルが発生した場合、その情報は真っ先に営業部門に届きます。営業部門の対応次第でトラブルが早期解決場合もありますが、しかし対応が遅れお客様に迷惑をおかけすることが多々あります。その意味で「品質」は品質管理部門でだけでなく、設計~製造~営業部門に関係すると問題と言えます。顧客トラブルを早期に解決するためには、関係者一同が一丸になって対応することが大切かと思われます。
(3)品質の3C
ここで「品質の3C」についてはご説明致します。品質の3Cとは、
- 工業製品・食品など工場で生産している製品・商品・サービスのすべてに適用されます。
- 食品の場合には、この3つの3Cに「安全」・「安心」が付加されます。
これら品質の「3C」を満足していることが、お客様の求めている良い製品・商品・サービスと言えそうです。
(4)品質管理とは
品質管理とは、製品・商品やサービスをお客様に提供するにあたり、品質の3Cに基づいて、一定の品質を備えていることを検査・検証し、保証することを指します。ものづくりにおける経営な視点では、品質の高い製品・商品やサービスを、どれだけ効率的に生産しかつコストをかけずに造ることが出来るかと言う見方で捉える必要があります。この考え方が業務改善・生産効率向上に繋がってゆきます。
(5)工程での作り込みによる品質の確認と保証
「工程で品質をつくり込む」とは、製造工程で不良を出さない様に条件(4M:「人(Man)」、「設備(Machine)」「材料(Material)」「方法(Method))を管理・維持することを意味しております。とくに「設備」の加工精度を常に維持できるようにメンテナンス及び調整を行うことにより、品質(加工品であれば、加工寸法。表面加工精度等)のバラツキを最小限にすることができます。
特に始めて手掛けるような加工品の様な場合には、
- 顧客(納入先)の品質要求(仕様)を十分に確認して、加工工程で発生する不良の内訳と程度を決めます。良く図面などに「キズが無いこと」等と記載してありますが、「キズの種類、「キズの長さ」、「キズの深さ」などについて定量的に決め、どこまでが良品でどこからが不良品となるかを決めてゆきます。
- 顧客(納入先)の品質要求を満たすための加工プロセス・条件を検討します。
- 試作品を作るための事前準備と・段取りを十分に行います。特に内段取りは機械加工設備の運転時間内の生産量に関係し、単価及び利益にも関係してきますので、内段取り時間がなるべく短くなるように検討します。
- 事前準備を完了したら試作品の加工を行います。この時重要なのはどのような加工条件に設定したら、良品を数多く作れるのかを検討することです。加工条件を種々設定して試行錯誤で最適条件を求めます。
- 出来上がりを確認します。
- 顧客に試作品を渡し評価して貰います。この時再度仕様を確認することが大切です。
- 試作品の出来栄えが良く顧客の承認を得たら、いよいよ量産です。量産を始める前に、再度仕様を確認して図面を発行して貰うことが重要です。
加工工程を詰める際に重要なのは常に前工程に戻り加工状態を確認することです。これを繰り返すことにより工程の作り込みが出来るようになります。
品質保証で重要な事は、最終検査で出来栄えを確認することではなく、工程内で作り込みよる品質の保証を行うことです。
ものづくり品質管理研修プログラムのご紹介
先ほど品質の概念について認識を深めて頂きました。一般に品質管理研修と言うと机上の空論で行われるのが大半かと思われます。日本橋総合コンサルタント合同会社では、5ゲン主義(現場・現物・現実・原理・原則)に基づいて、これまでのコンサルティング経験をこれら品質管理教育プログラムに織り込み、実際の現場で役立つ品質管理研修として纏め挙げています。以下に基礎編・活動編に分けて、当社のものづくり品質管理研修プログラムのご紹介をさせて頂きます。
(1)ものづくり品質管理研修プログラムⅠ:基礎編
主として品質管理担当者及び生産管理担当者向けの品質管理研修です。技術部門の担当者も交えて研修を行うと、商品の品質の考え方を共有することが出来ますので、研修後の改善活動がスムーズになります。
製造業で大切な事は、お客様が期待する品質、コスト、納期で商品・サービスを提供し、お客様に喜んでもらうことが大切です。この研修は、商品を提供する側として、品質に対する理解を深め、より信頼できる品質保証に繋げる研修となっています。
*品質管理研修プログラムⅠ:基礎編実施風景
ある製造メーカーの経営者の方より「我社では品質管理に力を入れている。入社2年目の製造系社員に品質管理の基礎を教えて頂きたい」とのご要望があり、「品質管理研修プログラⅠ:基礎編」を実施した時の研修風景です。研修生より「品質管理の意義及び概要が理解できた」との感想が寄せられています。
(2)ものづくり品質管理研修プログラムⅡ:活動編
品質管理の基礎を学んだ人が、品質の管理・改善に欠かせないQC手法を学び、かつ模擬演習を行ないQC手法の使い方を学ぶ研修です。職場に戻り自社工程で発生する不良の解析ならびに改善策の実施に役立つ研修となっています。(研修効果を出すために3日間コース)
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