3年に亙るコロナ禍は収まりましたが、諸物価の高騰により電気‧水道‧ガス代金などの値上げ、原材料費の値上げ、賃上げ等の要因により経営状況が厳しくなっているのでは無いでしょうか。またこのコロナ禍で、売上減少で資金難に陥り、実質無利子‧無担保での融資「ゼロゼロ融資」を受けた経営者の方も多いではないかと思われます。3年以内で据置期間を設定している事業者は、物価上昇や円安などの影響を受け、事業が回復しないまま返済しなければならない状況に追い込まれており、今後「ゼロゼロ融資」を受けた企業の倒産が多くなるのではないかと懸念されています。

この様な経営環境の変化に際して、企業にとって如何に利益を確保するか、かつ環境変化に耐えうる企業体質とすることが至上命題となります。この「利益を生み出す」ページでは「管理会計に基づく変動損益計算書」を用いて、経営上の問題を数値的にかつ定量的に明らかにして、経営改善を行い「環境変化に耐えうる企業体質」とするための方法についてご紹介致します。

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経営環境変化に耐えうる経営体質に

本ページでは、「経営環境変化に耐えうる経営体質」をするために、従来の「売上至上主義」より利益を考慮した「限界利益主義」に思考方法を切替る必要性について考えてみましょう。

(1)環境変化によりこれまでの常識が非常識に

経営環境は日々変化していますが、その変化の割合がが小さいせいか、その具体的変化に気付かれないことが多いかと思います。この3年間ほどの企業を取り巻く環境が、コロナ禍、ウクライナのロシアとの戦争、諸物価の値上がりなどの影響を受けて、大きく変化しており経営状態が悪化している企業が多いのではと拝察されます。外的な要因により経営状態が悪化しているのかも知れませんが、根本的にはこれまでの企業経営に関する常識(固定概念)がこれら環境変化に通用しなくなってきているのが原因と言えるのでは無いでしょうか。

環境変化によりこれまでの常識(固定概念)が非常識に

(2)固定(既存)概念を打破する「ゼロベース思考」

固定(既存)概念を打破するための思考方法「ゼロベース思考」をご紹介します。

「ゼロベース(リセット)思考」とは、「問題が複雑怪奇で解決するための糸口が掴めない」、「何を考えたら良いのか、どの様にしたら良いのか分からない」と言った時に新たな解決方法を見出すための思考方法です。端的に言うと「問題解決のために、常識(固定概念)や習慣をリセットして新たな気持ちになること」と言えるでしょう。

「ゼロベース(リセット)思考」の根本的な考え方を以下に示しておきます。

  • これまでの既成概念を捨てて、「経営の見える化」ページでご紹介しましたが、「事象」‧「事柄」を良く「見ること」から始まります。
  • 「事象」‧「事柄」を良く見ることにより、解決のための糸口が見えてきます。
  • 解決の糸口を見つけたら、発想方法‧思考方法を変えこれまでの経験を活かして、解決するための手順を考えてゆきます。

「ゼロベース(リセット)思考で重要なことは「考えや行動の枠を広げる」ことにあります。

ゼロベース思考

「売上至上主義」から「限界利益主義」に切替

様々な会社の社長様をお話をする機会が多くありますが、経営状態が悪くなると必ず「売上さえ増やせば自然と経営は上向く」と言う言葉が返ってきます。このような考え方を「売上至上主義」と呼びます。営業担当者に「お前の役割は売り上げを伸ばす」ことだと、ハッパをかける社長さんの姿を良く見かけます。

「営業利益(収益)」は「売上高」・「変動費」及び「固定費」と大きさで決まり、「売上高」は「営業利益」を確保するための一つの手段かと思われます。これらの勘定科目の相互関係を「管理会計」に基づく「変動損益計算書」を活用して定量化すると、どの勘定科目について改善したら良いのかを知ることができるようになります。「管理会計」の観点で経営を安定化させる上で最も重要な事柄は、「限界利益」をどの様に確保するかということになります。

ここで、「売上高」と「限界利益」・「営業利益」の関係を見てみましょう。式で表すと以下の様になります。

① 限界利益=売上高ー販管変動費

➁ 営業利益=限界利益ー販管固定費

これらの式を「利益方程式」と呼んでいます。「管理会計」では「限界利益」を重視しています。

すなわち、

営業利益=限界利益ー販管固定費>0・・・黒字

営業利益=限界利益ー固定費<0・・・赤字

となります。従って「営業利益」の黒字化を目指すとすると、「売上高」・「販管変動費」及び「販管固定費」の各勘定科目の内容を吟味・見直しが必要不可欠になります。

従って経営体質を強化するためには、ゼロベース思考に基づいて、経営スタイルを「売上至上主義」から「限界利益主義」へと切り替えてゆくことが望ましいかも知れません。

日本橋総合コンサルタント合同会社【NTC】では、「管理会計」に基づく「変動損益計算書」を活用して、社長様の会社の「利益改善」を行い「経営体質強化」のお手伝いを致します。

売上至上主義から限界利益主義に切替しましょう

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